式次第に示しますように、佐々木理事長のご挨拶にはじまり、末松安晴審査委員長によるC&C賞受賞者の選考経緯と受賞者発表が行われた後、グループAの受賞者として、音声分析合成による高能率音声符号技術の先駆的研究に対し板倉文忠博士に、また、グループBの受賞者として、公開鍵暗号方式RSAアルゴリズムの発明に対しロナルド L. リベスト教授、アディ シャミア教授、レオナルド M. エーデルマン教授に、佐々木理事長より表彰状、賞牌と賞金とが贈られました(エーデルマン教授は健康上の理由から式典にはご欠席)。続いてご来賓の経済産業省商務情報政策局審議官の富田健介様と電子情報通信学会長の青山友紀様よりご祝辞を頂戴し、贈呈式は滞りなく終了しました。
ご挨拶する佐々木理事長
平成21年11月25日(水)ANAインターコンチネンタルホテル東京にて2009年度C&C賞表彰式典が執り行われました。朝方の雨もすっかり上がり、爽やかさを感じる中、約100名の方々にお越し頂きました。
式次第に示しますように、佐々木理事長のご挨拶にはじまり、末松安晴審査委員長によるC&C賞受賞者の選考経緯と受賞者発表が行われた後、グループAの受賞者として、音声分析合成による高能率音声符号技術の先駆的研究に対し板倉文忠博士に、また、グループBの受賞者として、公開鍵暗号方式RSAアルゴリズムの発明に対しロナルド L. リベスト教授、アディ シャミア教授、レオナルド M. エーデルマン教授に、佐々木理事長より表彰状、賞牌と賞金とが贈られました(エーデルマン教授は健康上の理由から式典にはご欠席)。続いてご来賓の経済産業省商務情報政策局審議官の富田健介様と電子情報通信学会長の青山友紀様よりご祝辞を頂戴し、贈呈式は滞りなく終了しました。
板倉文忠博士
リベスト教授
シャミア教授
受賞講演では、板倉文忠博士による「回顧:音声分析合成の研究、ML-PARCOR- LSR-LSP」、続いてリベスト教授による「RSA」と題する受賞記念講演を頂きました。グループAの板倉博士のご講演は研究をはじめるいきさつから、この一連の技術が完成していくまでの熱の入ったお話を頂き、30分という時間では語りつくせない充実した内容でした。ご講演では音声符号化技術が改善されていく様子を実感できる音声デモがありましたが、ここに掲載する講演資料には含まれていませんことをご了承下さい。
グループBの受賞講演では、シャミア教授が、自分にコンピュータ科学の面白さを教えてくれ、少し前に急逝されたワイツマン研究所の恩師アミア・ペヌエリ先生への思い出を捧げたいと、冒頭ご挨拶され、続いて、3人を代表してと前置きされて、リベスト教授のご講演となりました。
「先を少し見通せるとすれば、それは巨人の肩に立っているからだ」、という有名なニュートンの言葉の引用にはじまり、それらの巨人はガウス、シャノン、そして3番目の巨人にHSBCKの頭文字で始まる5人を挙げて、話をひきつけました。そして、この公開鍵暗号化技術もディフィとヘルマンのすばらしいアイディアがあったからだ、とMITでの研究当時を振り返り話されました。はじめは、彼らのアイディアは実現不可能であることを証明しようとさえしたそうです。数学の力を借りて現実には可能になったのですと、1978年のMIT研究者の3人組の写真も紹介されました。RSAは暗号化の基盤になっていますが、暗号化技術は年々進化していること、またビジネスの領域でも電子商取引の増大に大きな役割を果たしていることなどと述べられ、最後に、今回出席できなかったエーデルマン教授のメッセージを伝えてくれました。ここに掲載する講演資料をご覧頂ければ、話の流れがよりご理解頂けるものと思います。
受賞講演の後、わずかな時間ではありましたが、式典の参加者が受賞者にお祝いの言葉を述べ、また参加者同士が懇親を深める、交歓の場が設けられました。
会場を移しての晩餐会では、はじめるにあたり、ご来賓の情報処理学会理事の砂原秀樹様より乾杯とご祝辞を頂戴しました。最後に、受賞者のお客様を代表して国立情報学研究所の東倉洋一様、MITのArvind様、中央大の今井秀樹様よりお祝いの言葉を頂きました。ユーモアに富み受賞者の人となりが明確に語られるスピーチに、会場は和やかな笑いに包まれ、受賞者のこれもウィットに富んだ返礼のスピーチが、受賞をお祝いする晩餐会を締めくくりました。
式典会場の様子
選考経緯を説明する
末松審査委員長
経産省商務情報政策局
富田審議官のご祝辞
受賞講演をされた
板倉文忠博士
受賞のスピーチをされた
シャミア教授
受賞記念講演をされた
リベスト教授
1978年、MITで公開鍵
暗号方式を考えた3人
交歓の場、
理事長と受賞者ご夫妻
交歓の場
晩餐会会場の様子
情報処理学会砂原理事
からのご祝辞と乾杯
東倉洋一様
Arvind様
今井秀樹様