English | アクセス | お問い合わせ

公益財団法人 NEC C&C財団

2020年度C&C賞受賞者

2020年度C&C賞受賞者が決定しました。
受賞者は次の2グループ2名の方々です。

>> プレスリリース

グループA

>> グループA 業績詳細

村井 純 教授

村井 純 教授
Prof. Jun Murai

慶應義塾大学 教授


業績記

日本におけるインターネット構築ならびに発展への先導的かつ社会的な貢献

受賞理由

SNS、オンラインショッピング、ネット検索など、私たちはインターネットを利用しない日はありません。今日、私たちは、世界の人々とインターネットを通じてつながり、インターネットを介した様々なサービスを利用して便利で豊かな生活を享受しています。 

現在、突然出現したCOVID-19により、人々の往来が制限されていますが、私たちは、インターネットを利用して、テレワークやWeb会議、遠隔授業といった方法に行動を変えて、社会活動を継続しています。インターネットは、新しい課題の解決や人間の創造活動を、誰でも自由に手軽にコストと時間をかけずにできるインフラとして機能し、現代の社会に不可欠な社会基盤となりました。 

村井 純教授はインターネットの黎明期から、多くの協力者を先導して、インターネットの構築と普及、健全な運営を推進、人材育成とインターネット文化の醸成に貢献しています。その功績は極めて大きなものがあり、C&C賞の受賞者としてふさわしいものと考えます。 


グループB

>> グループB 業績詳細

マイケル・ストーンブレーカー博士

マイケル ストーンブレーカー 博士
Dr. Michael Stonebraker

マサチューセッツ工科大学 コンピュータサイエンス教授


業績記

リレーショナルデータベースシステムに関わる先駆的・先導的貢献

受賞理由

私たちは、日常的に様々なデータベースを利用しています。例えば、オンラインショッピングで買物する時に、郵便番号を入力すると自動的に住所の町名まで表示されるのは、住所録データベースと連動しているからです。飛行機の予約や、図書館で書籍を探す検索サービスなども、データベースシステムが利用されています。企業においては、仕入れ・生産・在庫・販売、従業員の管理、会計など、企業活動で生ずる各種の大量のデータを、計算機を利用してデータベースステムで管理し、事業活動の効率化に役立てています。近年、社会的課題の解決や新たな価値創造のために、データを積極的に活用する取り組みが行われています。例えば、大量のデータを分析して特徴を見出して、今まで気づかなかった事実を把握したり、機械学習させて予測モデルを構築して未来予測するなどです。このようにデータの利用価値が増していく中、各種の大量のデータを効率よく管理し、利用するために、データベースシステムがますます重要となっています。 

ストーンブレーカー博士は、データベース技術の創成期に、リレーショナルデータベースマネジメントシステムに関する多くのコンセプトを考案し、技術実証して実用化し、データベースシステム分野の基礎を構築するという極めて大きな貢献をされました。さらに、学術面に加え事業面においてもその垣根を超えた功績は多大であり、C&C賞の受賞に値すると考えられます。